富山で馬の牧場はじめました

アラフォとアラフィフの中年夫婦が一念発起。東京のど真ん中から富山へ移住。馬の牧場をはじめました

牧場はいろんな生き物であふれてる

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幼い頃から虫は大の苦手っという世の女子の定説から外れない女子道を歩んできたわたしとしては、東京から富山へ移住するにあたり、日を追うごとに切実な問題になっていったのが虫問題でした。

東京では会ったことのない虫、見たことのない虫、図鑑で遠い昔に見たことのある虫……東京でも知っていたけれども決して会いたくない虫……。

ありとあらゆる虫であふれているのは自然豊かな証拠なのでしょう。

それでも日々恐怖でした。

虫問題については後日振り返りたいと思うのですが、今年の夏の終わりのことでした。

 

富山の夏はものすごく暑く、春、秋の一般的にいい時期と言われる頃の富山しか知らなかったわたしにとっては移住初年度から洗礼を受けたような気がするほど酷暑だったのです。

 

そう。富山にはフェーン現象というものが毎年夏にはあり、これがまた経験したことのない暑さなのです。

一言で言えば、息を吸うたびに肺が痛い、といった感じでしょうか。

とにかく暑い。朝刈った草もものの一時間でカリンカリンの乾燥草になるくらい。

 

なので虫たちもそれは死活問題です。

各々草むらに隠れたり、馬小屋のゴムマットの隙間にもぐりこんで水分を確保したり、生きるためにみな必死です。

朝馬小屋を掃除するたびに日影である馬小屋からワラワラと逃げていく虫たちを見ながら、今日も一日生き延びろよ、と声をかけていたほどです。

 

そんなある日のことでした。

牧場を歩いていたら曲がった釘が落ちているではないですか。

うちのウマコたちは蹄鉄を履いていません。

ポニーであることと、道産子の血を引いていることから蹄は比較的強いとされ、さらに土と草の上をメインに歩いていることから履かせていないのです。

なので釘を踏んだりしたらもろに生蹄に刺さり大変なことになりかねません。

慌てて拾い上げるとなんということでしょう。

錆びて曲がった釘だと思っていたそれは、干からびたミミズでした。。。

 

この炎天下の中体中の水分が抜け落ちてしまったのでしょう。

カリンカリンでした。。。

 

東京を離れ、ウマコたちと生活をするようになり、実にいろいろな生き物の命と向き合う機会が増えました。

 

わたしはこれを、とてもラッキーな人生だと思えるのです。

 

どうせ生きるなら、人よりもはるかに多くの喜怒哀楽を感じて生きていきたい。

そう思っていたわたしが今、人間以外の生き物とたくさん触れ合うことで命を感じることができる。

本当に幸せなことだなって思うのです。

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