馬も年の功だけ賢くなる

ミニチュアホースのビッグハート。

一昨年虹の空を渡っていってしまいました。

彼はとても小さく愛嬌があり、おねだり上手で頭がよく……。

フロンティアには欠かせない存在でした。

ですが、本性はとんでもないウマコだったのです。

北海道の幼稚園で育ったためさまざまなアクシデントを乗り越えてきたのか、誰よりも親分肌、周囲が認めなくても親分気取り。

大好きなシーちゃんのためなら悪党にもなれるど一途。

シーちゃんを巡って死闘を繰り広げる格闘派。

そこまではいいのです。

どうしたら可愛いと思われるか、どうしたら贔屓されるか、どうしたら欲しいものをゲットできるか。

馬同士ではなし得なかった術のすべてを対人間に集結させ、誰よりも愛されるウマコのポジションを確立させていたのです。

誰よりもおっさんなくせに。。。

そして「誰に対してお愛想すればいいのか」を見事に把握していたのか、わたしやボスに対しての態度とお客さんへの態度はまるで別人（馬）格。

キラキラした瞳で舌をベッと出しながらお客さんを見上げる顔を見ながら、この策士め！とわたしはつぶやくのでした。

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