富山で馬の牧場はじめました

アラフォとアラフィフの中年夫婦が一念発起。東京のど真ん中から富山へ移住。馬の牧場をはじめました

ボスになる条件とは

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1)不測の事態に対しての経験値が高い

2)年齢が高い

3)体が大きい

4)力が強い

5)気が強い

 

馬社会においてボスになる条件とはだいたい上記ではないでしょうか。

1は2の年齢が高ければ経験値が高くなるのは当然のこと。

ということで、やはり年上であればあるほどボスになる可能性は高くなります。

そして、体が大きくて力が強いのもボスとしての大事な条件。

 

ただ自然界においては、敵に襲われたときには

力の強い雄馬=敵と戦う

経験値の高い雌馬=その間にみなを引き連れて逃げる

という図式が成り立つのではないでしょうか。

そうなるとやはり、経験値の高い年上の馬が頼られる存在になる可能性が高いような気がします。

 

フロンティア王国でも最初はその図式が成立していたんです。

 

フロンティアがあるのは遊園地の中。

見たこともない大きな遊具が聞いたこともないものすごい音を立ててダイナミックに動く中ウマコたちは移動します。

それはそれはとても怖かったでしょう。

でも彼らよりも一回り以上年上で、しかも北海道の幼稚園で生活していたビッグは、遊園地の遊具の音にも子どもたちの大声にもびくともせず、震えるビバとシルを従えて、初日から先頭をきって歩いていました。

その背中は誰よりも小さいのに、誰よりもたくましく

「さあ、オレ様についてこい」

と言わんばかりに肩で風を切りながら颯爽とした姿で歩いていたのでした。

 

そんなビッグを頼ってか、見るもの聞くものすべてが恐ろしいビバもシルも、ビッグの後ろに隠れるようにして歩いていたものです。

 

嬉しかったんだと思います。ビッグは。

 

北海道で初めて会ったときの彼は誰よりも小さく年老いていて、果たして友達はいたのだろうか。

そう思ってしまうほど存在の薄い馬でした。

だからわたしは正直あまり印象にも残らない子だったんですが、ボスはどうしてもどうしてもビッグにうちに来てほしかったんです。

「絶対にフロンティアの人気ものになる」

彼はそう確信していたと言います。

 

年老いた彼を気遣ってか、北海道の牧場主からは「年をとっているし、絶対によそにやらない」という約束で、ビッグはめでたく我が家へ来ることになったんです。

 

うちに来た当初はまだらに毛が抜け落ち、目もしょんぼりとしていたビッグですが、ビバとシルという子分を従えるようになりみるみるうちに元気になりました。

そして毎日張り切って先頭を歩き、みんなを励まし、ビッグが一歩踏み出せばビバもシルも安心して歩き始める。そんな日々が続いたのです。

 

ただ、ビッグがボスに君臨していたのはほんのわずかな間のことでした。

 

ビバもシルも遊園地での生活に慣れ、徐々にビッグに頼ることなく自立できるようになり、いつの間にかボスの座からははずれていきました。

 

体も小さく力も弱いため、当然順位は最下位に。

それでもつかの間の夢がよほど楽しかったのでしょうか。

それからもスキを見てはビバにケンカを売り、シルのナイトを気取り、新参者のハクに戦いを挑み、漢(おとこ)のプライドを持ち続けるのでした。

 

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