耳だけじゃない、目でも読み取れる馬の感情表現
馬の感情を知るには耳を見るといい、と言われますが、どういうことなのでしょう。
考えられる耳の動きは4つ。順繰りに紹介すると
★ピンと立てて前方に向けている➡文字通り向けている方向になにか気になるものがある
・耳も視線もあなたからすぐに逸れたら、ただ単に「なにかな?」と気になっただけ
・あなたからずっと逸らさなかったら超ラッキー。あなたは待ち望まれていたでしょう
★ピコピコアンテナのように色んな方向に動き回っている➡注意散漫、様子を探っている
・騎乗しているときであれば、周囲が気になってしまっている状態。
「なにか」があったか、もしくは乗り手のことは信用ならんので我が身は自分で守ろうと思っているのかも
★真後ろに耳の穴を向けている
・騎乗しているときであれば、乗り手の指示出しを注意して聞いている状態。
火の中水の中、乗り手とともに突き進む覚悟があるはず
★正面から見るとピーナッツかと思うくらい耳を後ろへ倒している
・不機嫌、イライラ、構うな、怖い、嫌だ……。ネガティブオーラ満載な状態。
これに加えて鼻にシワを寄せていたら戦闘態勢に入っている
ざっとこんなところでしょうか。
馬好きなら誰もが知っているこれらの耳事情ですが、馬の中には耳を後ろへ絞るけど構ってほしい様子を見せる複雑な馬もいる気がします。
近づくと絞る、離れると近づいてくる。
どっちやねん。という繰り返しが永遠と続くことがあり、判断に困ります。
馬版ツンデレですが、ツンのときの対処を間違うと血を見るので注意が必要です。
我が家ではビバでしょうか。
彼は基本スキンシップを好みません。
こちらからベタベタと触れると耳を絞るのですが、離れると鼻っ面を寄せて甘えてくる。
一方わたしのことを遠くから待っているときは、背が1.5倍になったんじゃないかと思うくらい首から耳にかけてシュッと伸ばし、ミーアキャットも顔負けの伸縮率で熱烈大歓迎をしてくれる。
まさに正しいツンデレウマコにほだされっぱなしの親バカ飼い主です。
さて、そんな馬の感情表現ですが、耳以外にも目でも感情を表します。
といっても目の形が大きく変わるわけではないので、雰囲気で判断しなければならないのですが、人間のように複雑にいろいろと考え込まず、感情がストレートに目の表情に表れるので慣れるとわかりやすい感情表現だと思います。
どんな目をするかというと、わたしたちとおんなじ。
嬉しかったりリラックスしていれば穏やかな目になるし、元気のないときや活力のみなぎらないときは目に力がありません。怖がっているときは白目が多くなります(アパルーサとかは別ですが)。それと、甘えてくるときは黒々とした無邪気な目にもなります。
そして、怒っているときは「にらみ」ます。
にらんでいるときの目こそ、ふだんの目を知らないと判断がつきにくいかもしれませんが、目の玉に「いけない力」が宿り、ランランと光るのです。
この「にらみ」ですが、穏やかな馬ほどにらむ気がします。
我が家に限って言えることかもしれませんが、ビバやシル、ビッグは「イヤ」という気持ちを動きのない「にらむ」よりも行動で伝えてきます。
なのでにらんだ顔はあまり印象にはありません。
ただ、ふだんから平和を好み、ケンカを売られてもぐっと我慢する穏やかなハクちゃんは、影に隠れてそっとにらむのです。
これって人間と一緒なんですよね。
先日もお鼻をケガしたハクちゃんに、ボスがお薬を塗ったのですが、よほど嫌だったのか、終わった途端後ろを向き、静かに地面をにらんでいました。
後ろを向いた先にちょうどわたしがいたので、目の当たりに。
さらに佐目毛のハクちゃんは目の色素が薄く、太陽の下だと伏し目がちなのですが、このときは馬小屋の中だったので、はっきりと「にらみ」を目撃することできたのです。
こんな顔もするんだ、と驚きましたが、いつもシルたちにいじめられても逃げるばかりのハクちゃんだったので、ちゃんと感情を表現できるんだなと安心したと同時に、ちっとも怖くない「にらみ顔」に癒やされまくった一日でした。
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